起業したワケ。産後戻る場所のなかった私。
私がどうして起業に至ったのか?
お会いする方によく聞かれます。
そういえばあまり話す機会がないな、と思ったので、
記事にしてみたいと思います。
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前職の私
13年前まで話は遡ります。
独立する直前の仕事はプライベートブランドの服飾デザイナーでした。
30〜40代の女性向け日本製にこだわった商品。
それ以前の経歴は書き出すとキリがないので、
大まかにピックアップすると、
美容師、
服飾販売員、
営業開発
Web制作、管理、運営、
そして服飾デザイナー。
です。
基本的には女性の多い職種や職場が多かったですね。
経歴に興味がある方は、お会いする機会があれば、
是非ツッコンでください。笑
何かのお役に立てるかも?
服飾会社は社長と専務兼営業、私の3人だけの小さな会社でした。
デザイナー、と言っても、
一つのブランドを1人で回していたので、
縫製指示書作成、パターン作成、
サンプルチェック、
縫製工場への行き来、
展示会開催、ショップへの営業、
納品や売り上げチェック、
自社ネットショップ制作、
商品撮影、編集、
受注、発送業務、
お客様へのメルマガ作成、
マーケットリサーチ、
などなど。
自分で書き出してみてビックリ。
やることいっぱいですね!笑
私が今の夫と結婚したのが2009年。
娘を出産したのが2011年。
妊娠するまでホントにバカみたいに仕事ばかりの人間でした。
出勤前にネットショップ受注チェック、
帰宅後も持ち帰った仕事を午前様までやる、
土曜日も会社に出て発送業務・・・
とにかくアイディアを早くカタチにしたかったし、
楽しくて仕方なかった。
もちろん別に残業しなくても業務は捗っていましたが。笑
社長にほぼ全ての采配を任せてもらえて、
自分の好きなようにできる、
こんな素敵なことなかった。
任せてもらえたからには絶対目に見える結果を出す!
勝ち気だったので可愛げない従業員だったとは思う。
今でこそ丸くなりましたが、同世代の男性泣かせてしまったり。
株式会社という大きな枠に護られ、
たくさんの実践経験を積ませていただきました。
ネットショップもずっと目標にしていた、
1人で月に100万円売り上げられるようになり、
社長に金一封いただいたのがまだ記憶に新しいです。
無名のブランドを楽天市場で見つけてもらうのは難しかったです。
1人でもなんとかここまで来れた!
ここでの1人でもできる、というのは作業量のことね。
周りの工場の職人さんや付属品会社の担当さん、
楽天市場の営業さんに支えられて出た結果です。
この経験は自信に繋がりました。
売上が増加してくると、
やっぱり誰かと業務を分担しないと時間的にも心身もキツイというのもわかり、
とても勉強になりました。
元々、洋服の生産だけじゃなく、
バッグやアクセサリーも展開してトータルブランドに成長させる予定でした。
バッグの生産も始めていたし、
次はアクセサリー…!
と思っていました。
娘の妊娠、そして・・・
そんな中、娘を妊娠。
産後戻るつもりでいましたが、
社長から、
「理恵さんの後継者おらんから、ブランド存続が難しい。」
.
.
.
.
.
うそーーーーーん!
…でも確かに。
私が抜けた後、ネットショップ運営する人もいなければ、
そもそも掲載する商品の企画する人もいない。
ネットショップ維持するだけでも経費かかります。
縫製工場にコンスタントに仕事出さなければ、
次に縫製してもらうのが難しくなります。
社長は、うちの会社に資金力があれば是非戻ってきてほしいし、
もっとブランド拡大してほしいけど、そこまでの資金体力はないんや…
と、申し訳なさそうでした。
(資金がなくなってきてたのは、別業務で継いでる2代目さんがアレ・・・ってやつでした)
戻る場所がないということで私は会社都合で退職となりました。
私が去ってしばらくして、オリジナルブランドはなくなりました。
出産をキッカケに職を失う・・・
まさか自分の身に起ころうとは。
会社のせいで職を失った・・・とかそんなのは全然なく、
むしろ本当に私の都合のいいように、とお心遣いもいただき、
心から感謝しています。
しかし、社会に出ている女性が出産によって道を絶たれることがある、
そんな事実が多いのも現実。
それにもし戻れたとしても、
子供の発熱、病気などでやむを得ず休み、肩身の狭い思いをする。
なんとかする方法ないのかな、
漠然とですがそんなことを考えました。
そして起業へ
退職してからもお付き合いが続いている取引先から、
何らかの仕事をいただいていたので、
必要に駆られて起業(開業届を出した)したという感じです。
なによりも、
私がいつか事業を拡大して、
2〜3時間働く女性もいれば、フルで働く女性もいるような
そんな仕組み作り、組織作りがしたい、
と思うようになりました。
そして、現在はアクセサリーのデザイン、制作販売をメインに活動しています。
この起業後の活動関係はプロフィールにまとめてあります。
筆者プロフィール
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上野理恵(うえのりえ)
アール代表兼デザイナー
美容師、アパレル販売員、アパレルデザイナーを経て現在アクセサリーデザイナー、講師として活動中。
数年前にヨーロッパの伝統的な刺繍の一つ、ソウタシエに出会い、技術として取り入れる。現在は独自のソウタシエアクセサリー講座を開催。
ソウタシエだけではなく、ワイヤーワーク、ミシン加工による作品展開など、専門分野は多岐に渡る。
カタチや枠にとらわれない自由な発想とデザインによる完全おまかせのオーダーアクセサリーが一番人気。リピーターも多い。
少しトーンの低い声で繰り出す大阪人特有のキャラクターが親しみやすいとの声も。
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